継続したい行動には2つある。
@英会話や筋トレを継続したいなど「不足行動を増やす」パターン
A禁煙やダイエットなど「過剰行動を減らす」パターン
ターゲット行動の発生を増やす3つのポイント
@行動のヘルプ(補助)をつくる
たとえば「ジョギングする」という行動を続けたいなら、トレーニングウェアを
すぐに着られる状態にしておく。
「学校の勉強」なら、いつもかばんに教科書をいれておく、などだ。
A動機づけ条件をつくる
要するに、行動した時のメリットを考えるということ。
ひらたくいえば、「ごほうび」のこと。
人間は、本人がメリットを感じないと行動しないもの。
ジョギングのあとで冷たいものを飲むとしたら、
本当に好きな飲み物を用意する。
アイスティが好きならアイスティにする。
健康に良いからと好きでないプーアル茶を飲もうでは、
ごほうびにならない。
B行動のハードルを低くする
ターゲット行動を行いやすくする。
マンガと勉強のテキストをいっしょにおくと
マンガに手が出てしまう。ならば、保管場所をべつべつに
するなど工夫が必要。
反対に、ターゲット行動を減らしたい場合の3つのポイント
@行動のヘルプを取り除く
禁煙なら、灰皿を捨てるなど
A動機づけ条件を取り除く
メリットをなくす方法を考えるが、実際には困難だ。
これは、同様のメリットを得られる行動にシフトする。
飴玉、ガム、禁煙パイポなど。
”チェンジ行動”を探すこと。
B行動のハードルを高くする
行動を実行に移すまでの手間や時間を増やす。
タバコなら、小銭を持ち歩かない、自販機がある道を避けて通るなど。
[行動を増やしたい場合]
ターゲット行動 ライバル行動
ヘルプ つける 取る
動機 つける 取る
ハードル 低くする 高くする
[行動を減らしたい場合]
ターゲット行動 ライバル行動
ヘルプ 取る つける
動機 取る つける
ハードル 高くする 低くする
継続するためのステップ
@継続すべきかどうかを決定
本当に続けたいのか、目的は明確化どうか
Aどの行動をターゲットにしたいか
行動のやり方を理解しているかどうか再確認し、
ターゲット行動を増やしたいのか減らしたいのかはっきりさせる。
たとえばダイエットであれは、正しい運動の仕方などを
知らなくては意味がない
Bゴールを設定し、まわりに公開する
まず、数値化された目的・目標を設定する。
目標に向かって着実に前進し、たまに現在位置を確認する。
これだけでも行動は持続する。
より具体的な目標”ラストゴール”を設定する。
いつまでにという期限を設定するとさらによい。
ゴールには数値目標を盛り込む。
夏までにやせる、だけでなく、何キロやせるかも決めておく。
中間目標である”スモールゴール”も設定する。
いくつ作っても構わない。むしろ、複数あったほうが
励みになる。
コツは、あまりハイレベルにしないこと。
達成可能な、”甘い目標”にする。
ダイエットで10キロ減量なら、スモールゴールは
0・1キロ刻みくらいがいい。
もっといえば、2日おきに「行動した」ことがゴールでもよい。
スモールゴールによって達成感がえられれば、
継続の上で励みになる。自信も生まれ、行動しやすくなる。
目標設定したら、他人の目に触れるところで公開するのがよい。
ゴールと現状を公開するだけで、3日坊主はぐっと減る。
Cメジャーメント
計測・測定のこと。行動が増えたか減ったかを計測し、
目に見える形にする。
そのためには正しい測定による数値が必要。
ゴール設定に数値が必要といったのも同じ理由。
目標と結果を数値化すると、達成できたかどうかが
だれの目にも明らかになる。
3か月、半年と期間を区切り、行動が増えたか減ったか計測する。
期間を区切ることで、目標達成意欲を高める効果もある。
Dチェック
メジャーメントとの違いは、数値によるシビアな計測ではないこと。
行動の増減を確認する。
思わしい結果がでていないとしたら、ターゲット行動の
洗濯が間違っている可能性がある。
そのときはステップ1からやり直す必要がある。
継続のコツ
@行動コミットメント(契約書)をつくろう
科学的にもただしい「ごほうび効果」
ジョギングしたらレンタルビデオを借りる
英語の勉強をした日はお酒を飲める
これらがごほうび
お金のかからないごほうびもある
よく使われるのがポイントカード。
ポイントが一定の数に達したら、自分にごほうびをあげる。
行動科学ではごほうびを「強化」という。
ごほうびによって強化された行動は必ず増えていく。
すなわち、継続できるのだ。
ペナルティにはムダ金を払うのが良い。
募金など、よいことはペナルティにならない。
一種の満足感を感じてしまうからだ。
Aフィードバック
測定結果のビジュアル化としてグラフも効果的だ。
しかし、結果ではなく行動に着目する。
行動したら、必ず評価する。成果を上げても上げていなくても、
行動したこと自体を評価する。
Bサポーターによる援助
行動したらほめてもらうでもよい
強烈に印象にのこるほどではなかったが、
なんとなく実感している継続のためのコツを
行動科学の面から説明されていて、よかったと思う。
★★★★ 4つ