30代で資産3億、40代で年収3000万を達成した著者が、
みずからのお金との付き合い方を振り返る。
読んでみて、著者の上昇志向とストイックさにまず驚いた。
それはともかく参考になるかもしれない項目もあるので、抜き出してみる。
やらなきゃよかったお金のこと
・新聞や経済誌を購読しなければよかった
日々の習慣をひとつひとつ見直し、「なんのためにやっているのか?
目的を達成するために役立っているのか?」を確認しておけばよかった
・20代で車なんて買わなければよかった
「限り有るお金を本当に自分にとって大切なことに振り向けたか?(重点志向)」
「その出費はどういうリターンがあるのか?(リターン志向)」
後悔の本質は、このことを考えずにお金を使っていたこと。
自動車に限らないが、単に「欲しいから買っただけ」
重点思考とリターン志向は今でも大事にしており、
「その出費以上のメリットはあるか?」を常に考えている。
・買い物はイメージしてからすればよかった
ものを買うときは、自分がそれを実際に使い倒している姿をクリアに
映像化して想像する。すると、「そんなに使わないかも」「飽きるかも」
「今買わなくてもいいかも」が見えてくる。
このほか
・資格試験なんて受けなければよかった
・通信教育なんてしなければよかった
・未熟な状態で英会話教室に通わなければよかった
・有名だからという理由で商品を選ばなければよかった
・いつも同じメンバーで飲みに行かなければよかった
・宝くじなんて買わなければよかった
やっておけばよかったお金のこと
・デザインの勉強をしておけばよかった
グラフィックのようなものだけでなく音楽、キャッチコピー、構成力や
ストーリー力も含むクリエイティブ全般
まずは個人名刺を作ってみる
デザイン力は一朝一夕には身につかない。上達のコツは、やはり自分で作品作りをし、
発表し、修正し続けること
・もっと海外旅行にいけばよかった
「人間の幅を広げるものは3つある。人と会うこと。本を読むこと。旅をすること」
・もっとたくさん本を読んでおけばよかった
「本の目次をチェックリストにして、全部行動してみる」
ここまでやる必要がある。本の論評に一生懸命で、
次から次へとビジネス書を渡り歩く人は、本の内容を愚直に実践する人には
永遠に勝てない。
・もっと早く起業すればよかった
23歳のネット起業家のセミナーCDより抜粋
「みんなインプットしすぎ。知識は実際に使わなければ意味がない」
「独自性なんてもとめなくていい。先駆者を徹底的にパクるだけ」
起業で得るものの大きさに比べれば、失うものなんて本当にちっぽけ。
今こそ企業が簡単にできる時代はない。
・賃貸物件の条件交渉、引越しは夏にすればよかった
商品・サービスのオフシーズンを狙うことで、賢く買い物する発想が必要
・株価や為替レートに敏感になっておけばよかった
本業を一生懸命やっていれば給与が上がるとは限らない時代
国内で完結する業界・業種に所属していれば、社内で好成績をあげても
会社そのものに給与を払える余力がなくなってきている
リターンを得られるかどうかの差を分かつのは、意識して情報収集をしているかどうか
これだけだ
・税金の勉強をしておけばよかった
会計を学ぶことは、よりよい従業員を目指す上ではメリットがあるが、
自分の資産形成にはまったく役立たなかった
税金を学べば、個人の能力や努力に関係なく、機械的に恩恵を受けられる
・個人年金や養老保険に加入しておけばよかった
運用商品として考えれば、利回り年1%程度でたいしたことはない
しかし、保険の節税機能を考慮すると、年6%超の運用商品とみることもできる
支払った保険料は所得控除の対象になるからだ
保険料は月何万も払う必要はなく、最大の控除を受けられる最小の金額でよい
たとえばそれぞれ月7000以上の保険料負担にする
税率が10%の人なら2万円近く税金が安くなる
税率20%なら4万円なので無視はできない
もっとも、インフレに弱いのが、確定利回り保険商品の弱点でもある
満期時がインフレなら、実質的に目減りするリスクもある
・高級ホテルに泊まっておけばよかった
1杯2000円のコーヒーがモチベーションになる
・財布にいつも10万円を入れておけばよかった
10万円あれば貴重な時間を奪われずに済む
ちょっと驚いたが著者は「行列に並ぶという行動は、時間に対する意識が低い人間がやること」
と言い放つ。
・いらないものは捨てないで売ればよかった
入札価格は欲張らず、10円など低い価格からスタートするのが鉄則
・比較してから買い物をすればよかった
比較する、見積を取るというひと手間かけることで、コストダウンを図る
プロバイダやクレジットカードなども、定期的に見直すことが重要
「比べる」「見直す」は、賢いお金の使い方のために必要なひと手間
・もっと経験を買っておけばよかった
お金持ちはモノより経験にお金を使い、貧乏人は経験よりもモノにお金を使う
・貯金した残りのお金で生活すればよかった
最初はしんどくても、だんだんとお金の使い方をコントロールできるようになり、
無理だと思った金額での生活ができるようになる
この考え方は時間にも応用できる
1日の予定の中から学習や運動など、自己投資のための時間をあらかじめ引いておき、
残った時間の中で生活を組み立てる
このほか
・海外の大学に留学すればよかった
・もっと英語の勉強をしておけばよかった
・インターネット技術を勉強しておけばよかった
・スーツはオーダーメイドにすればよかった
・毎年歯医者に行っておけばよかった
・友人・知人にプレゼントをすればよかった
やってよかったお金のこと
・節約、貯金をしないでよかった
節約でコスト削減に意識が向かうと、自分の時間をないがしろにしてしまうリスクがある
いまの1分1秒の積み重ねが1ヶ月1年となり、それが人生を作る
時間は人生そのものである
しかし節約志向は、ちょっと時間がかかっても安い方を選ぶ
時間がかかっても自分でやるというように、お金のために自分の時間を犠牲にする
お金はなくなったら稼げばいいのですが、時間は一度失われたら二度と戻すことはできない
時間は目に見えないから、減るという実感がない
だから軽視してしまうのでしょう
・小遣い制にしないでよかった
子供の頃から鎖につながれたゾウは、成長して自分の力で杭を引き抜くことが
できるようになっても、鎖の届く範囲でしか活動しなくなる
サラリーマンの小遣い平均3万代というが、このなかにお父さんの
自己投資のお金が含まれていないことを願うばかりだ・・・
小遣いはあくまで日々の経費であり、自己投資は別勘定が基本
・広い豪邸にすまなくてよかった
世帯年収が1500万円を超えても、8・5万の木造アパートに住んでいた
家は収益を産まない。どんな豪華な家でもお金は生み出さない
・平日に旅行をしてよかった
人の波に呑み込まれない方法を考える
受け入れられないアドバイスもありましたが、気づきもあったので
★★★★ 4つ